第15章・パーフェクトだ!
さぁ新天地だ、引越しを終え新しい会社に入社した。
自分の机、直接ハイスキルの上司からの的確な指示、そんな環境を手に入れた!(と、思っていた)
転職活動を始めてから、毎日アセンブラの勉強は続けており、一ヶ月半くらいで簡単な処理は書けるようになってきた。
さっそく新しい課長に指示を仰いだ。
「うーん、そうだなー、じゃこのLCDに○○って文字を表示してみなさい」
と言い。それ以上は何も言われなかった。
あら!?それだけ?仕様書はいずこ?
新人の様に手取り足取り教えろとは言いません。
しかし、今までの現場で仕様を一言で終わらされたのは初めてだよ。
何か違和感を覚えたが、とりあえずアセンブラを組む事にした。
しかしこの制御かなり面倒だ。RAM領域の制約が多くて単純にバッファを確保するだけではクラッシュしそうな問題があった。
課長に指示を仰ぐと。
課長`∀´)<あらーそんな事も出来ないのかー仕方ないなー
と言いながら使って良いのか悪いのか判らないRAM領域を使いだした。
オレ(~-~;)3<その領域を使うと別の制御で問題が生じるんじゃないのですか?
課長(` 曲 ´)<使ってみてクラッシュしなかったら問題ねーよ!
逆ギレのご様子。
オレは心の中でこう叫んだ。
(ノ_`) やってしもうた!
よっぽど運が良くないと中小企業では良い上司なぞいない。
もし、大企業で尊敬できない上司に出会っても本人のやる気と周りのサポートがあれば、教育サポートなんかを使って技術は磨ける。しかし中小は教育が無いのでよっぽど頑張って勉強しないと技術が磨けない。(あくまでも主観的な意見です)
なので中小企業に入る時はイイ上司に出会う事でその先の何年もの時間が左右されると思ってもいい。
理解できない部分を聞いてもトライ&エラーの上司、構造化なぞ全く無視したスパゲティーソース・何事にも無関心な同僚。
パーフェクトだ!
今回もオレはパーフェクト(完全)に会社選びに失敗した。
聞いたらすぐに教えてくれとは言いません。
ただ導いて欲しいのです。
「この章に書いてあるから理解してきなさい」
メンターからのこの一言が欲しいだけのです。
ああ、もう一生教育を受ける事はないと悟った。