第14章・アイ・アム・チィープ
さて、準備はばっちりだ。豪華に着飾った職務経歴書を4セットも刷り。面接が待つ東京の会社にオレは向かった。
東京は滅多に来なかった。当時オレは横浜に住んでいたが仕事関係以外に来る事がなかった。
前の妻の病や娘が産まれたりして東京に遊びに来るタイミングが無かった。*1
面接時間の30分前に最寄の近くの駅に着いた。近くの喫茶店で休憩し、再度リハーサルをした。*2
会社に着いた。
おぉー綺麗な建物だ。あんまり詳しく書けないが普通の雑居ビルでは無く金が掛かってそうなビルだった。
遂に面接が始まった。
質問の嵐、受け答えるオレ!まさに腹の探りあいの様な面接・・・
では、無かった。何も聞かれず。ニコニコと会社の説明をしてくれる二人の面接官。
職務経歴書を見て
( ・∇・)( ・∇・)<うん、素晴らしい。カンシン、カンシン
くらいで、質問は「体は、丈夫ですか?」くらいでアッケなく面接が終わった。*3
そして一次面接は終わった。
後日、社長と3次面接をした。*4
早口で、オレをまくし立てる様な感じで、いかにもって感じの迫力ある人だった。そう、よく居る中小企業のワンマン社長だ!
このワンマン社長、どうみても経験上ゴリ押し系の方です。ある意味ヤクザちっくな人だった。
面接内容は今まで職歴、入社した時の待遇だった。そして最初の約束通り給料は20万になった。さらにこの会社は残業代無し。
あぁやっぱり20万なのか。。。少し落胆したが目の前のお金に興味がない自分は納得した。
そして、その場で「一緒に働きましょう」と言われ転職活動一社目で面接が通った。(今思えばC言語を多少理解してるヤツを20万っていう給料は破格だわな)
次の日に退職の意を会社に伝えた。予想通りあっさりしたもので社長からは「ご苦労さん、次の会社でも頑張ってください」と言われた。*5
部長と同僚から送別会を開いてもらった。みんな激励してくれた。みんな周りは私の苦労を知っていたし。「ホントにお疲れ様でした」と言われた(;>_<;)
小さいながらもメーカーに転職が決まった。
私の事をうらやましく思う人間はナカマ君以外いなかったw