第5章・0点だぜ!


初出社だ


色々と無駄な想像が駆け巡る。


初めての社会人、初めての通勤電車、気に入ったGUCCIのスーツではない、3万円の大量生産のスーツを身にまとったオレ


そのオレがサラリーマンの第一歩を歩んだのだ。


大嫌いな満員電車に乗り、いざ戦場に。。。


会社に着いた。事務所兼研修室には人は3人いた。


相変わらず気だるい事務のお姉さんと、オレが接した事がない地味サラリーマンが2人。


さぁ自己紹介劇場だ。

(,,゚Д゚)<今日から皆さんと一緒に働かせてまらいます。混沌と申します。若輩者ですがよろしくお願いします!
っと大きな声でハキハキと喋るオレ


    パチパチパチ。。。。小さな拍手ーーーー


すぐに思った。「みんなやる気ねー」(≡д≡)


水商売は、人の移り変わりが激しい仕事だった。かなり沢山の自己紹介をしたり、されたりしてきた。


その数ある自己紹介劇場の中では最低ランク。。。やっぱりいい職場にはいい挨拶ですよ。誰でも判ってる事だぜ!


俺は気の利いた冗談を混ぜてフランキーな感じで自己紹介したい訳よ。何?Youの笑顔は0点だよ!?


握手を求めてくるような素敵な同僚ではないって事だけはわかった。




簡素な自己紹介を終え、そのまま基本情報のテキストを渡された。


ねーちゃん「これ読んでて下さい。」

とりあえずパラパラめくる。


俺「。。?。。。?。。。。?」


    そのテキストは「難しい」ってなレベルでは無い!
    書いてる漢字を訳す事さえ怪しい。
    全く意味が解らないのだ。
    はっきり言って英字新聞より意味が解らない。


    「これって何の意味があるんだ?」俺ここで涙目wwww|TДT)




午後になりようやくチョイ悪親父が現れた。どうやら社長さんだったみたい。


オレは呼び出される


社長「VisualBasic基本情報処理の両方を勉強しなさい。鉄は熱い内に打て!」と言われた。(今思えばなんて無責任な発言なんだろうと思う)


そして、間違いなく割れ物*1VisualBasicをインストールした。



そして、一日が終わった。


「まっこんなものかー?」前職では言葉一つで厄介な事件に発展する事もあり常に緊張があった。


正直リーマンのゆっくりとした時間の流れに拍子抜けしていた。


寝る前にタイピングの練習をしてリーマンデビュー日は終わった。


そう、何を判れば良いのか自分がどの地点に居るのかさえ全く分からない、情報(ソフト)の砂漠にまるで象形文字の地図と共に一人で放り出されていた。


ちなみに、この時点でもデスクトップにフォルダが作れなかった



スペック

年齢:20半ば

職業:ソフト開発業の駆け出し

将来の夢?:ソフト開発が出来る事になる

スキル:割れ物のソフトをインストールする事が何となく悪い事をしてると理解できた。

*1:違法コピー